文字コードとは、その1に定義があるように、まず「文字集合」があって、その文字集合をコンピュータ上で扱えるようにするために文字1つ1つに割り当てられた数値のようなものです。この文字集合とコード体系は一体のものと考えていい訳ですが、そもそも文字集合が変わるということはオオゴトですよね。文字数が増えるとか、字形が変わるとか、その時代の要求に応じて改定されるのは仕方がないとしても、古いものと互換性がない場合は、正直どうするんだろう?と考えてしまいます。

ところが、今回WindowsVistaの登場で、この「どうするんだろう」ということが現実になった訳です。

 

例えば、1978年に定められたJIS X 0212は、1983年および1990年に字体の変更、入換、追加等の改定が行われました。最終的に1990年に改定がなされたことから、これを通称「JIS90」と呼ばれています。それに対し、JIS X 0213はJIS X 0208:1997を拡張した日本語の文字コード規格で、2000年に制定、2004年に改正されたました。この2004年に改正されたものは、通称「JIS2004」と呼ばれています。(2004年に改正する前の文字コードは通称「JIS2000」)。このJIS90とJIS2004は互換性がありません。文字数も増え、さらに深刻なのは字形の変更も150以上の文字で行われています。これまで簡略形で表記されていたいわば誤った形の文字が、正確な正しい字形に変わったと言われています。(左表はほんの一例です)

今も根強い人気のあるWindowsXPでは、OSで扱う文字セット(特にMSゴシックやMS明朝などの標準フォントなど)ではJIS90を基本にしてきたのですが、WindowsVistaではJIS2004を正式にサポートするようになりました。Vista搭載(Office2007搭載のものも)の日本語入力システム(IME)においては、変換候補の中にJIS2004でしか扱わない文字や字形が“自然に”現れます。一応、変換候補の表記の中に注意書きはありますが、おそらく気が付かずに使ってしまうということになります。(使っちゃ~悪いということではありませんが)

これは、何を意味するのかというと、例えばVistaで作成したWordデータをXP上で開くと、意図しない字形の変化や、あるいはVistaにしかない文字を扱っている場合などは文字化け(「・」や「■」あるいは「?」など)を起こしてしまい、正常に表記されないということが起こります。単一の環境(PC)にて扱うものであれば何も問題はありませんが、現代においてそのようなことは考えにくいですよね。普通にメールで送ったりしますからね。

また、これが印刷データとなると深刻です。気が付けばいいですが(気が付いてもどうしようもないが)、気が付かずに印刷してしまった!なんてことも当然起こりますから、、、。

お客様からの入稿データに関しては、以前であれば「Macですか?Windowsですか?」なんて確認していましたが、今ではそれに「Vistaですか?」というのが加わりました。

でも「Vistaですよ」と言われると思わず声を荒げてもう一回、「Vistaですかぁ!」と繰り返してしまいますよ。
→ アントキの猪木 (^ ^;)

まぁ、いずれにしてもこのVistaの登場は、様々なところで大きな波紋を生んでいますね。